幼稚園から小学校へ進学する時の親の不安
幼稚園から小学校に進学する時、保護者として「うちの子はちゃんとやっていけるだろうか」と不安になる方は少なくありません。幼稚園での生活は遊びを中心に、子どものペースが大切にされていました。しかし小学校に入ると授業やルールが増え、時間割に合わせた生活が始まります。その大きな変化に親の方が戸惑ってしまうこともあります。
子どもがつまずきやすいポイントを知っておく
小学校生活では「授業中に静かに座る」「ルールを守る」「宿題に取り組む」といったことが重視されます。幼稚園時代にはなかった習慣のため、最初は子どもにとって大きな負担になることがあります。保護者が事前に「最初のうちはできなくて当然」と理解しておくだけでも、子どもへの接し方に余裕が生まれます。
家庭でできる小さな準備
家庭でのサポートは、決して難しいことではありません。例えば以下のような工夫が効果的です。
- 朝起きる時間や就寝時間を小学校生活に合わせて整える
- 翌日の持ち物を一緒に準備する習慣をつける
- 短い時間でも机に座って絵を描いたり、本を読んだりする時間を作る
こうした習慣を入学前から少しずつ取り入れることで、小学校の生活にスムーズに馴染みやすくなります。
子どもの気持ちを受け止める大切さ
入学後は、子どもが「疲れた」「行きたくない」と口にすることもあります。その時に「頑張りなさい」と強く言うよりも「そう感じるんだね」と気持ちを受け止めることが大切です。保護者が安心できる存在でいることで、子どもは新しい環境に少しずつ慣れていけます。
学校とのつながりを活用する
保護者一人で抱え込む必要はありません。担任の先生や学校の支援スタッフに相談することで、家庭と学校で協力しながら子どもを支えることができます。また、同じ学年の保護者同士で情報交換をすることも、気持ちを軽くする助けになります。
無理をさせず子どものペースを尊重する
子どもの成長のスピードは一人ひとり違います。幼稚園の延長線のようにゆっくりと慣れていく子もいれば、新しい環境で一気に力を発揮する子もいます。親としては「みんなと同じようにできているか」よりも「うちの子のペースで成長しているか」を大切に見守ることが必要です。
入学前にやっておきたいチェックリスト
小学校入学に向けて、無理のない範囲で取り組んでおくと安心できるチェックリストです。
- 朝決まった時間に起きて夜は早めに寝る習慣をつける
- 自分の名前を書いたり読んだりできるようにしておく
- 持ち物を自分でそろえる練習をする
- 靴をそろえる、手を洗うなど生活の基本的な習慣を確認する
- 椅子に座って10分程度集中できる遊びや作業を経験する
- お友達と一緒に遊び、順番を守る練習をする
- 「困ったら大人に伝える」ことを練習しておく
すべて完璧でなくても大丈夫です。大切なのは少しずつ慣れていくことで、子どもに「できるようになった」という自信を持たせることです。
入学後の家庭でのフォローリスト
入学してからも、家庭での支えが子どもの安心につながります。以下のようなフォローを心がけると効果的です。
- 学校での出来事を「どうだった?」と聞くのではなく「今日はどんなことが楽しかった?」と前向きに聞く
- 宿題は一緒に取り組むのではなく、見守りながらサポートする
- 友達関係で悩んでいないか、会話の中でさりげなく気持ちを探る
- 疲れが見えたら早めに休ませるなど、体調管理を優先する
- 小さな成功を大げさに褒めて自己肯定感を育む
- 学校の先生に困りごとを気軽に相談する習慣をつける
- 子どもが安心できる「学校以外の居場所」(家庭・祖父母の家・地域の遊び場など)を意識して確保する
家庭でのフォローは「勉強をさせること」ではなく「安心して次の日も学校へ行ける気持ちをつくること」が目的です。
まとめ
幼稚園と小学校の差は大きく見えますが、保護者が心構えを持ち、入学前の準備と入学後のフォローを意識することで、子どもは安心して進学を迎えられます。大切なのは「できていないこと」ではなく「できるようになったこと」に目を向け、子どもの成長を一緒に喜ぶ姿勢です。親が安心して支えていけば、子どもは自然と小学校生活に馴染んでいきます。
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